Stop! 違法材停止
違法材貿易停止を8
―2012年、
【ボルネオ島の
違法材貿易宣言】を
・・・【密輸材ラミン停止宣言】から
「全違法材の停止」を!
1、インドネシアから
木材の違法取引(密輸)ルート
*中、西カリマンタンからマレーシア(サラワク州、半島)、シンガポールへ、そして中国、香港、EU、アメリカ、日本等へ。
*東カリマンタンからサバ州へ、そして中国、韓国、台湾、香
港、日本へ。一部ジャワ島へ。
*スマトラ島から半島マレーシア、シンガポールへ、 EU各国、
日本へ。一部ジャワ島へ。
* 西イリアンからジャワ島、フィリピン、中国、ベトナムへ。
*ボルネオ(カリマンタン)島、スマトラ島などでの密輸は ラミン、メランティ、ウリン材が中心である。 *西パプア中心としたメルバウ材の密輸を中心にしたもの。 *最近2009年、西カリマンタンからサラワク州への密輸は ほぼ停止。海路は2009年8月から2010年まで0m3近く! 東カリマンタンからサバ州にかけても密輸激減で、最盛期 2004年の9割減になって、サバ州の多くの木材企業は 操業停止へ! |
2、違法材*2004年10月以降
ー2010年の比較
(2004年10月、マレーシア企業へ働きかけ、開催のCITESバンコク会議にTelapakと連絡)
インドネシア等を巡る動き――
*世界組織、NGOs、*各政府の動き
作成・2010年11月 by HUTAN Group
1)ITTO(国際熱帯木材機関)
・2002年に各国の森林法整備呼びかけ、気候変動問題等に関し
森林保全の対策PR。
・2004年違法材調査や持続可能な森林経営を壊す違法伐採へ停
止決議採択。
・2009年―以降の違法材対策などの行動計画決議。
2)世界銀行
・全世界の木材の25%が違法と推定。→目立つ活動なしも08年違
法続ける企業融資考慮。
・以前と比べ乱開発に資金援助をしなくなり、気候変動問題へ資金
援助。
3)インドネシアとのMoU
*中国:目立った進展なし
*日本
- Ø 2003年6月Task Force、Action Plan設立 2005年にプロジェクト開始
*イギリス
- Ø Task Force設立 2005年にプロジェクト開始
- Ø いくつかの国立公園において、違法伐採Response Centerが進行中。
*ノルウエー、豪州
- Ø 気候変動問題を機会に2010年森林保全の資金を援助と報告。
4)インドネシア
①ユドヨノ政権になり、本格的な違法伐採・違法貿易の停止へ乗り出す。2007年から西、中カリマンタン等で警察、軍による違法伐採業者等を次々と逮捕へ進む。以前とは激変の動き。
1、2006年末より、違法伐採・違法貿易の摘発に乗り出す。
2、違法材停止を積極的に進めるが、逮捕しても高額を払い違法
伐採責任者は保釈される。
②アプキンド(APOKINDO)に代わり、BRIKに木材輸出等確
認をさせ、透明度が少し増す。
1、BRIKは合法性を証明する当局ではない。
2、政府の認可量以内なら許可する制度で、伐採権に関する情
報を公開しない。
③マレーシア等に違法材停止を何度も呼びかける。
④2010年5月27日、ユドヨノ大統領は2年間の森林伐採モラ
トリアム(一時凍結)を宣言。
⑤2006年からの違法貿易摘発で、西カリマンタンーマレーシア・サラワク州への最大の密輸ルートPontianak-Sambas―Sematanは摘発で、最盛期2004年の40-50万m3が、0m3に! しかしHarwood社は15名を配置し、違法の輸入材を待っている(2010年7月)。
2010年7月、今まで違法材輸入できなくなったバツ・リンタンHarwoodでインドネシア産の丸太が運ばれる。
⑥Illegal logging News報告では2001年の8割違法伐採が2006年に4割に激減。
5)マレーシアSarawak州政府
1、政府は違法材停止を働きかけず、2008年もポーズのみ。施策
なし!!
2、2004年代、違法伐採は35%。ある弁護士の推定は7割(先住
慣習地の違法伐採)
- Ø サラワク奥地の原生林材が枯渇か、Samling Timberの伐採
地の一部Baram川奥地で、先住民Groupが伐採停止を働きか
け、原生林で伐採が2008年から急に激減。ある奥地の地区では
以前1日50-80台のトラックで運んだが、2009年に1日2-3台
のみとなる。
- Ø リンブナン・ヒジャウ(RH)Groupとサラワク州首相が親戚のTaan Groupは、インドネシア国境を越えてバツン・ケリフン(Betung Kerihun)国立公園の北側を違法伐採していると、インドネシアNGOのYayasan Titianから報告があり、インドネシア側で違法伐採なら大問題!! またWTKGroupの伐採地もLogging overで激減し、クチン市内の木材企業の生産困難(2009年聞き取り)で、2010年にはタンジュン・マニスからクチンへ丸太を逆輸送。
- Ø サラワク最大の木材企業シンヤンは・・・? 同社がサバのTawauにも進出も、Kalabakan Plywoodからの東カリマンタン材輸入停止(2008年12月-)となる。
6)マレーシアSabah州政府
*いまだに違法材取引あり。サバ州内の違法伐採は?
- Ø 最近はエコツアー・ブームPR。サラワク州政府よりまし。法令が半島マレーシアとほぼ同。
- Ø 闇夜に時折、海路で東カリマンタンからサバ州へ運ばれる。東カリマンタンから山岳地を通し、違法に木材を輸入。
7)半島マレーシア連邦
*今も違法材取引に眼をつむる。実際はスマトラ島から2009年も
違法材が闇夜に運ばれる。
8)シンガポール
*違法取引激減か、、? →マレーシア等と比べ世界的な動向に敏
感!
9)米国
*2008年、世界に先駆けLacey(レーシー)法を制定し、違法取引
に対し、罰則の規定盛込む。
10)EU
*EUの違法取引を確認し、2010年7月7日Lacey(レーシー)法採
択、2010年施行へ。
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インドネシアの違法伐採の量と激減割合(1997-2006)
By Illegal Logging News, S Lowson
NGOsの行動
11)インドネシアNGOs(Telapak, WWF Indonesia、WALHI、
KAIL、Yayasan Titian、Forest Watch Indonesia、BOSF等の
違法伐採停止・オランウータン保護のグループ等)
①インドネシア政府に違法伐採停止を繰り返して申し入れる。
②特にTelapakは、同時にマレーシア、シンガポールだけでなく中国、台湾、日本、米国、EUにも違法材停止を働きかける。
③WALHI等もRainforest Action Networkと米企業へ停止申入れを実施。 Forest Watch、WWFでは伐採権の状況をほぼ把握・調査する。KAILは西カリマンタンを調査。
④BOSF(Borneo Orangutan Survival Foundation)等は違法伐採や火災、アブラヤシ開発、密猟等で生態系が破壊されているのを告発。
⑤WWFはボルネオ島の破壊マップ作成し、国立公園内での違法伐採問題をPR。
- Ø 多くのNGOsと連携し、違法伐採・違法貿易が2005年から停止し始める。
- Ø Alasu Kusuma Groupの違法伐採等で、責任者が逮捕される。
- Ø 2006-2008年にかけて、軍・警察も変わりだし、大規模な違法伐採の摘発がされたが、依然として違法伐採は継続している場所がある。
- Ø EIA/Telapakが調査・指摘していた違法伐採が続く中カリマンタンのTanjung Putting(タンジュン・プティン)国立公園では、2005年から違法伐採が停止。2003年より、地元民と木材マフィアが抗争し、Friends of National Parks Fondなども違法伐採停止へ支援する。
- Ø 同公園では、2005年よりその地に生える在来種の再植林も始まる。
- Ø 2009年、西カリマンタンのBetung Kerihun(バツン・ケリフン)国立公園、カプアス・フル、西カリマンタンと中カリマンタン境界の国立公園や保護区で違法伐採が減少し、中カリマンタンのサンピット地区、Sebangau国立公園やラマンドウ保護林区、東カリマンタンのサマリンダ北部及びタンジュン・ラダップ、Karayan Mentarang国立公園等の奥地で違法材停止が激減する。
- Ø しかし2010年も地方で小規模な違法伐採が続き、Gunung Palung(グヌン・パルン)国立公園で一度違法伐採停止していたものの、2010年に再度違法伐採が開始される。
- Ø 2009年8月から西カリマンタン海路ルートの全密輸停止!
- Ø Yayasan Titian、KAILは西カリマンタンの最大の密輸ルートの海路ルートの調査・告発。
- Ø スマトラ島では半島マレーシアへの違法材取引が2008年も続行するが、闇夜を潜り抜ける密輸量が減少する。一方、APP(アジア・ペーパー・アンド・パルプ)社やAPRIL(エイプリル)社による紙生産事業により原生林が破壊される。
- Ø 西パプアでは、メルバウの違法伐採が広範囲に行われ、Telapak/EIAによる調査・告発・PRで大統領も動き出す。大半のメルバウ材は中国へ輸出。
12)Green Peace
1、世界的な調査を先駆。政府等にPR。
2、世界に先駆けてイギリス政府に違法材問題を実施するよう働きかけ、多くのNGOsが1988年のバーミンガムサミットの違法材対策から動き出す発端を作る。
3、ブラジル、パプア・ニューギニア等で違法材の告発。
4、原生林保護キャンペーンを継続。
5、メルバウ密輸告発はやや進まず。
13)EIA(Environmental Investigation
Agency)
1、カリマンタンから違法取引は、サラワク、シンガポールに流れてい
ると、何度も調査する。
2、2004年サラワクへは、数百台のトラックが行き来する(SKSHH:合法林産物証明書を提出する義務あり)と調査。→ 2008年Sematan以外で密輸がかなり停止をTelapakと確認。
3、 2003月6月に、マレーシアはインドネシア産フリッチ(角材)を輸入禁止とPR告発。
4、2004月10月インドネシアが製材輸出を禁止。マレーシアなどの輸入禁止措置を求む。
5、2004年毎月60万m3の違法伐採メルバウが西パプアから中国
に運ばれることを発表。
- Ø インドネシアTelapakとラミン材の違法取引調査・停止依頼を実施。メルバウ密輸も追跡。
14)Forest Trends
1、2003年ロシアの違法伐採の割合は38~70%。PNGは10~
15年で森林消滅の恐れと。
2、2003年、インドネシアは木材の70~90%、紙パルプの60%が
違法伐採と調査。
15)WWF
1、2008年、WWFインターはEU,米国、日本、中国等17カ国の木材輸入を調査し、違法材輸入1位は中国(10%強)、日本は輸入量の約6%(530万m3)、3位は英国で320万m3と発表。
2、ボルネオ島の破壊図をまとめ、国立公園での違法伐採問題をPRし、違法伐採停止を申入れ。
3、スマトラ島のAPP社の違法伐採等につき、キャンペーン。
16)FoEJapan(地球の友Japan)
1、継続して違法材等を調査。 2010年7月、HUTAN Group,Yayasan Titianとサラワク州合同調査。
2、FOEJapan は2008年3月15日、G8環境相会合で違法材対策
推進を要請。
各国が①公共調達材の実効・検証・地方自治体へ進言・バイオマスエネルギー開発に注意必要、②違法な生物資源の貿易対策・ワシントン条約保護種輸入禁止措置、③2国間及び地域間協定で証明材を許可と、提案。
3、FoEJapan等は「フェアウッドキャンペーン」や「合法性利用」をPR。日本でフェアウッド(公正な木材)利用がこのキャンペーン等もあり定着・普及しだす。
4、同Internationalは気候変動、REDD問題をPR。
17)HUTAN Group
1、ラミン停止依頼を日本企業の目途がつき、シンガポール企業等へ働きかける。2004年から違法ラミン材のマレーシア企業へ停止依頼。NGOのTelapak等と現地の違法材調査。
- Ø ITTO等へ密輸の状況を告示、報告。
- Ø 2007年春に西カリマンタンからサラワク州へ陸路8-9割が木材密輸停止。2008年には海上ルートの大規模捜査で大半の密輸不可とインドネシアNGOsと情報交換。
- Ø 2009年等調査で、東カリマンタンからサバ州へ約9割密輸停止。時々闇夜に実施と報告。
2、 FoEJapan等と連携強化。Telapak等と海外調査情報も流し情報共有化する。
3、Telapak等と【違法ラミン停止宣言】を2007年6月発表で、「2-3年で世界の違法ラミン取引がなくなる」と表明。2009年マレーシア木材評議会は「傘下の企業がラミン取引をやめる」と。全世界のラミン取引ほぼ停止へ。
18)JATAN (熱帯林行動ネットワーク)
1、スマトラ島の泥炭湿地問題、違法伐採を調査し、問題点を指摘。
2、APP社、APRIL社の原生林壊しての紙の大量生産を世界のNGOsと共同して、問題をPR。
19)RAN(Rainforest Action Network)
1、サン・フランシスコ市で1980年より活動し、アマゾンの保護やオーストラリア・タスマニア原生林保護キャンペーン等を展開。
2、APP社の違法伐採につき、キャンペーン。
20)Illegal Logging News(イギリス政府が主に発信)
1、違法伐採、違法貿易Newsを世界に発信。
*ITTO等へ密輸の状況を告示、報告。 *年2回違法伐採・違法
貿易につき、問題を提示。
2、世界のNGOsが同ニュースを確認。
3、違法伐採は、2010年7月インドネシアで75%減少、カメルーン、
ガボン、アマゾンでも激減と報告。(ただし、インドネシア国内では
違法伐採は減少したが、違法材はマレーシアへ輸送よりインドネシ
ア国内向けに搬出されている。)